ハイスタクラブでは、
日本の文化や考え方を大事にしています。
その大事にしていることの一つに、
「 氣 」という漢字を使っています。
例えば、メールやお手紙などを
注意深く見てみてください。
「氣」が使われているはずです。
この「 氣 」は旧字だ!
…と言われることがあります。
旧字でもなければ、
使われていないわけでもありません。
合氣道では未だに
この字を使っている道場が多くあります。
この記事を読み進めたら、
あなたもきっと、「 氣 」を
使いたくなると思います。
★「 気 」の起源
最初に使われていた「 氣 」…
いつから変わって「 気 」を
使うようになったのでしょうか?
1940年代の日本では、
「 氣 」を使用してました。
第二次世界大戦後、
日本はGHQによって統治となります。
そのとき、漢字の見直しが行われ、
「 氣 」は「 気 」となって、
教科書にも「 気 」が採用されました。
日本の整った教育制度は、
あっという間に「 氣 」を
「 気 」へ浸透させていきました。
そのまま「 氣 」は
旧字として解釈されしまい、
今まさに風化してきています。
見た目では、
画数が4つ減って、
書くのが楽だなぁ…程度の変化。
しかし、そのたった4画が、
漢字の持つ意味合いが大きく変えてしまいます。
ではその違いとは?
★氣と気の違い
氣(気)を使う言葉として、
元氣(気)
病氣(気)
氣(気)持ち
…などがあります。
これらの表現にあるように
「氣(気) 」はエネルギーを意味しています。
合氣道は良い例で、
エネルギーの使い方や
合わせ方の道を意味しているのです。
漫画のドラゴンボールでも、
戦闘力のことを悟空たちは
「 氣(気) 」と表現してますよね。
ここからもわかるように、
エネルギーそのものを意味しています。
「 氣 」と「 気 」の違いは、
その内部にある漢字の、
「米」と「〆」です。
「 米 」は見た目そのまま、
末広がりで八方に広がることを意味しています。
エネルギーの本来あるべき姿は、
全身から放出されることです。
気合もお金も食べ物も…
放出=使う(食べる)ために溜めますよね。
そう考えると、
本来のエネルギーとして
あるべき字が「 氣 」なのです。
「 気 」の場合ですと、
エネルギーを〆(しめる)となってしまいます。
エネルギーが押さえ込まれている、
締め切った部屋に閉じ込められている…ような感覚となります。
わたしたちの感覚というのは、
頭で考えるような理解の領域を
超えて身に入ってきます。
「 気 」という漢字を使うことで、
エネルギーは内側へ閉じこもり、
自然と萎縮してしまいます。
さてでは…そもそもなぜ、
「 米 」という字が
使われているのでしょうか?
★米を使っている理由
米というのは、わたしたち
日本人にとってはエネルギーの源です。
食の欧米化が急速に進む今でこそ、
主食として、パンや麺などいろいろ並ぶ食文化となっています。
しかし例えば…
海外旅行から帰ってきて、おにぎりを一口。
その安心感ときたら、
それはもうたまらないはずです。
日本人と米は
切っても切り離せない
生涯のパートナー的な存在なのです。
「米を食べると元氣になる」
このことからもエネルギーを意味する
「 氣 」の中の「 米 」は必然であり、
わたしたち日本人にとっては当然なことのです。
米というエネルギッシュな字に
込められた「放出される」という概念。
「 氣 」の本来の意味は
こういうことだったんですね!
であれば、「 気 」ではなく
「 氣 」を使った方が、
本来の力を
発揮できるのではないでしょうか。
なぜなら、文字は無意識に
わたしたちに大きな影響を与えているからです。
★文字が与える影響とは?
日本には、言霊(ことだま) というものがあります。
言葉には魂や氣持ちが宿っているという考え方です。
「よっこらしょ」という方が
億劫な気分と時でも立ち上がる
氣持ちが湧いてきませんか?…それも言霊です。
もちろん、「 氣 」という
漢字一字でも言霊があります。
「 氣 」を使うことで
エネルギーが放出されているイメージができ、
本来あるべきエネルギーの流れが生まれます。
氣(エネルギー)というのは、
良くも悪くもが常に全身を流れ、
外に出ているんです。むしろそれが自然な状態。
逆に、自分の中に閉じ込めようとすると、
氣が淀み、調子が悪くなります。
そんなときは深呼吸でもして、
体内のエネルギーを入れ替えましょう。
ずっと、部屋に閉じこもっていると
空氣が悪くなる感覚ありますよね?
これが「 気 」。
そんな時って、窓やドアなどを
空けて外からの空氣を入れませんか?
すると空氣に流れが生まれ、
入れ替わってスッキリします。
まさにこの状態が
「 氣 」というわけですね。
まとめ
言葉はわたし達が想像する以上に、
偉大な影響力を持っています。
たかが「 氣 」ですが、
されど「 氣 」です。
日本の文化や
考え方っていうのは素晴らしいです。
少しでもエネルギーが良い方向へ向かうように、
ハイスタでは「 氣 」という漢字を使っています。