成績アップまでにかかる時間
成績アップに時間がかかる子には、
そうなる理由・特徴があります。
①成績が上位で、ハイレベルの競争が激しい
②成績が下位で、勉強してもなかなか身につかない
①の場合、多くの親は焦りません。
上位争いで勝った負けた、上がった下がった…と、
切磋琢磨している姿を見ているからです。
②の場合、親として非常に焦ってしまうと思います。
どうしてうちの子はこうなの、勉強してるのに上がらない、
塾に通っている意味はあるの?……等々。。。
成績が下位……
例えば、100人中90位台のレベルの子のお話をします。
そのレベルだと、基本的に学校の授業についていけていません。
何の教科であろうと、全てが外国語に聞こえているはずです。
例えば、学校の授業を10聞いても、
理解できるのはその中の3~4程度あれば良い方で、
さらにその3~4を勉強しても、
なかなかその半分も身につかない……
10聞いたうち、1~2程度しか定着しない。
勉強の吸収率が非常に低い。
本人に悪気はありませんが、
それが100人中90位台のレベルの子です。
理解できないものを、どう勉強・練習すればいいのか。
今スマホが主流になっていますが、
機能が多くて、なかなか使いこなせないですよね。
でも子どもはあっという間に覚えて、
「お母さんはなんでスマホにしないの?」、
「簡単なのに、なんでこんなのも使えないの?」
となります。
でも、できないんだからしょうがないですよね。
最新の機械なんて、一朝一夕で使いこなせません。
親が②の子に対して「勉強しなさい」と言うのは、
これと同じことです。
できなくて当たり前、
勉強もままならない状態の子に、
できないことを押しつけては、勉強が相当嫌いになります。
では、どうすればいいのか。
まずは問題点を挙げます。
・成績下位の子は授業がちんぷんかんぷん
・理解が少なすぎて、勉強できる部分が少ない
・負け続きのため、勉強への心が擦り切れている
これを解決するには、しっかりとした作戦と、
応援している親の理解が必要です。
作戦とはまず、力を入れる教科を絞ります。
国語も英語も数学も、と全てやろうとしても、
今の状態では何1つ上手くいきません。
まずは1つに教科を絞り、
今まで?だった部分をスラスラ出来るように、
授業で?を解決⇒自習でひたすら練習⇒授業で確認テスト⇒次の単元へ
これを繰り返します。
とにかく、できる部分を増やしていきます。
それが増えていけば、自分で勉強できる部分が増えます。
くり返していけば、10聞いたうち、
6~7くらい理解・定着できるようになっていきます。
そんな教科を1教科作ります。
そうすれば、5教科に苦戦していたものが、
4教科になり、余裕が出来ます。
さらに、1教科が得意教科になることによって、
勉強してもどうせダメだ、という意識から抜け出せます。
そうなれば、あとは同じことを他の教科でも、
1つずつ確実に進めていけば、成績は変わっていきます。
ただ、頑張りが偏った分、
5教科全体でみると、順位はパッとしません。
ここで、頑張った教科を見て褒めてあげましょう。
1教科が上手くいき、褒められ認められやる気が上がると、
他の教科でも同じ頑張りができるようになります。
ハンカチ理論というものです。
ハンカチの1角をつまんで持ち上げると、
他の角も遅れて持ち上がる、という具合です。
最初はすごく時間がかかります。
具体的に言うのなら、
100位~90位台⇒90~80になるのに、
1年くらいはかかるものと覚悟が必要です。
ただ、成績の成長速度は一定でなく、
最初は遅くて、後から速くなっていきます。
1度上がり出したら、
だんだんと上がっていく速度は速くなっていきます。
親ができることとは、
最初の細やかな変化にしっかり気付いて、
力を入れた教科の順位アップ、
得意教科ができたことを褒めて認めて、
子どものやる気につなげることです。
何事も走り出しが一番大変で、
動き出してからしばらく、
その動きを継続するのも骨が折れます。
その支えになれるのは、頑張って得た良い結果と、
その結果に対する、親からの褒め言葉です。
【まとめ】
・成績下位の場合、勉強の吸収率が非常に悪い
・教科を絞って、勉強する⇒良い結果になる教科を作る
・最初に少し成績を上げるのに時間がかかる
・上がりだしてからは、成績アップはどんどん速くなっていく
・親が小さな変化を見てあげて、認めてあげることが大切
以上が、長かったですが、
テーマ「成績アップまでにかかる時間」でした。